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テネシー・ウィリアムズと「去年の夏、突然に」

テネシー・ウィリアムズはアメリカを代表する劇作家だ。
その作品には映画化されたものも多い。

「風と共に去りぬ」のビビアン・リーとマーロン・ブランドが共演した「欲望というなの電車」やエリザベス・テイラー主演、エリア・カザン監督による「熱いトタン屋根の猫」などが挙げられる。

しかし、今回は「熱いトタン屋根の猫」と同じくエリザベス・テイラー主演の1959年の「去年の夏、突然に」を紹介したい。

「去年の夏、突然に」はテネシー・ウィリアムズの作品の中でも特異的な位置を占めた作品だ。

この作品んはウィリアムズの私生活をもっとも反映しているとされている。
ウィリアムズの作品には精神疾患やホモセクシャルなどが題材としてとられ、非常にドロドロとした人間関係を生々しく描くものが多い。

「去年の夏、突然に」も例外ではなく非常に陰湿かつ救いのないダークな物語だ。
物語はヨーロッパの旅行中に死んだ一人の男、セバスチャンの死(殺人)の真相をめぐって展開する。セバスチャンとともに旅行をしていた従妹のキャサリンは精神に異常を来し、病院で療養している。しかし、セバスチャンの死の真相を隠したいセバスチャンの母親は精神科の医師にキャサリンに対してロボトミー手術を施すように依頼する。
しかし、キャサリンの精神状態を診察した医師はセバスチャンの死の真相に迫ることになり・・・。

ロボトミーとは1930年代から50年代にかけて精神疾患の患者さんに行われた外科的治療法だった。頭蓋骨に小さな穴を開けるもしくは眼窩から針金を入れる形で脳の前頭葉を切断する手術で、MRIやCTなどない時代なので、ほとんど施行する医師の勘で切断する、という今からするとかなり乱暴な手術だった。この方法を開発したモニスは1949年にノーベル賞を受賞している。しかし、今日こんな乱暴な治療を行う者はいない。というのもこの治療法は精神疾患に苦しんでいる患者さんを穏やかにする、とされる一方で重篤な副作用を引き起こした。ときには人格がかわってしまったり、無気力になってしまたり、廃人になってしまうことさえあった。

実は、ウィリアムズの姉は精神疾患を患っておられた。そしてこのロボトミー手術が施されてしまった。結果、ウィリアムズの姉は廃人同然になってしまった、と言われている。この最愛の姉の手術の後遺症に苦しむ姿がウィリアムズのアルコール依存や薬物依存(睡眠薬)の一因だった、と言われている。

さらに「去年の夏、突然に」の最大の鍵となる要因にホモセクシャルが挙げられる。これもウィリアムズ自身のホモセクシャルな私生活が反映されている。

この作品は1959年に映画化されている。監督はジョーゼフ・マンキーヴィッツ。あの「クレオパトラ」の映画化を任されてしまった不運な監督だ。

エリザベス・テイラーの熱演は一見の価値のあるダークな作品ではあるが、物語の鍵となるホモセクシャルや売春などの表現はかなり間接的な表現に抑えられていて、原作ほどのショッキングさはない。

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ここから、まあ、ネタバレになるが・・・あまりネタバレしてもこの作品の価値を揺るがすことはないと思うので書いてしまうが・・・。

実はセバスチャンは旅行中にホモセクシャルな関係をもつ相手(少年)を探していたことが明かされる。そして、一緒に旅行していたキャサリンをいわばポン引きとして「男色の相手を探す道具」に使っていたのだ。
原作の舞台劇の脚本では、キャサリンが旅行に行く以前、セバスチャンは母親と旅行に行っており、その際には実は母親が「ポン引き」の役割を果たしていたことが強く暗示される。
しかし、映画版ではこの辺に関してはかなりボカしてしまっている。

したがって、映画だけではこの作品は堪能したとは言い切れない。

原作の舞台劇も読み、さらにウィリアムズの生涯に思いをはせて、初めて作品が少しだけ理解できた気がする。そんな楽しみ方が映画や舞台にはある。

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  • Date : 2011-02-09 (Wed)
  • Category : 演劇
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