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透明人間になる技術。

HGウェルズといえばSF小説の世界的作家だ。
「宇宙戦争」に「タイムマシン」といった作品で現代のSFになくてはならない要素を小説として発表した。

そんなウェルズのもうひとつの代表作に「透明人間」が挙げられる。

しかし、この透明化技術、現在、科学の世界では真剣に研究されている分野だということを知っているだろうか?

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(2003/06/19)
H.G. ウェルズ

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たしかにこの技術は実現化されれば軍事利用など計り知れない可能性がある。
しかし、そんな技術は本当に可能なのだろうか?

実は極小さい物質であれば可能になっているのだそうだ。2006年頃からミクロな物質を透明化する技術については報告があった。しかし、問題は大きなものを透明にできるかだった。

しかし、2月1日付けの専門誌「Nature Communications」によれば数センチ規模のものを透明化する技術に成功したようだ。

これは方解石を組み合わせることによって可能になったようだ。
方解石には「複屈折」という特徴があり、透明な方解石を通して物を見ると、石の向こう側が二重になってみえる。つまり光が中で複雑に屈折しているわけだ。
この方解石をうまく組み合わせることで、入ってくる光と出て行く光の角度を調節して「透明」にすることができるのだそうだ。


光学はまったく専門ではないので、間違っていたら勘弁していただきたいが、大体こういった論文だと思われる(原文の論文は読んだが非常に専門的だった)。


この技術、現段階では見る側(観測者)を固定する必要があるようで、まだまだ実用への道は長いと思われる。
しかし、この技術が実用化されれば計り知れないポテンシャルがあるわけで、こういった技術の研究を奨励し評価するのは大事なことだろう。

実は、この技術の論文を読んで思い出したことがある。


いつのことだったか記憶が定かではないのだが、日本でも透明技術の研究をしている先生がいたことを思い出した。たぶん15年以上前だったと思う。どちらの大学の先生だったかも思い出せない。
この技術は週末の朝の報道情報番組で紹介されていた。技術的にはまだ改良の余地があったが、たしかに透明化する逆転の発想をこの研究グループは提示していた。それはビデオカメラとプロジェクターを使った技術だった。
簡単にいえば、透明にする物体にプロジェクターのスクリーンで作ったマントをかぶせる。物体の後ろにカメラを置く。そしてその映像をプロジェクターを通してスクリーンでできたマントに物体の前から映写する。たしかに透明化といえば透明化だった。

たしかに単純なメカニズムだった。しかし、これは「透明化」という技術の将来向かう方向性を提示していた。
「透明化」という研究分野がまだ生まれたばかりの研究だったのかもしれない。
彼らの提示した技術は「ある特定の角度から見れば透明になる」という意味において現代の透明化技術の達成したものと同じだ。

しかし、これを見た番組のコメンテーターは一気に攻撃を開始した。一番痛烈だったのはある有名な商業写真家だ。
「馬鹿じゃないのかこんなの?」
「科学者ってのはもっと社会に役に立つ研究をしたらどうなのか?」
「暇なのか?」

こてんぱてんにこきおろし、その写真家と仲がよいといわれている司会者も小バカにしたようにこの技術を笑っていた。

私は写真家ではないので、この痛烈なコメントをした写真家の写真がどれほど「社会に役に立っている」のかわからない。
でも、やはりこのときの写真家たちの反応はあまりいただけなかったのではないか、と思う。

しかし、今回の「Nature Communications」に発表された論文は、あのとき情報番組で非難の的にされた研究者たちの目指した研究の方向性が決して間違っていなかったことを雄弁に物語っている。
長い目で見れば間違った意見を言っていたのへ写真家やメインキャスターだったことは明らかだ。

あのとき、テレビという影響力の高い媒体を通じて、日本中の視聴者の前で研究をボロボロに非難されたときの研究者たちの気持ち思うと本当に胸が痛くなる。

あの番組のせいで研究費が削られるようなこととが起きていなければいいのだが、と思ってしまう。


なんであれ、正当な評価をするためには「知性」を普段から磨くことが大事だ、ということを痛感した。
「知性」を持たずに、そのときの気分で物事を非難すると、間違った評価をした、と後で笑われることになるおそれがある。



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  • Date : 2011-02-02 (Wed)
  • Category : 科学
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