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西木正明「冬のアゼリア」と「ジャッカルの日」

大正10年、当時皇太子だった昭和天皇の欧州歴訪。
その陰で仕組まれた誘拐暗殺未遂事件。

これを大胆に小説化したのが西木正明氏の「冬のアゼリア」だ。


朝鮮独立を目指す犯人側とそれを追う刑事の視点n二つが織りなす展開はドゴール暗殺を描くフレデリック・フォーサイスの「ジャッカルの日」を彷彿とさせる。




「ジャッカルの日」は映画化もされたが、暗殺者の視点をそれを追う警察の視点がクールに描かれている。




特に魅力になるのは暗殺者「ジャッカル」がみせる「暗殺のプロ」としての手腕だ。




一方、「冬のアゼリア」はホットな作品とでも言えるだろう。
暗殺者の金元鳳は若さゆえに情熱的であり、ときに感情に走ってしまう。

それを追う刑事である楠も人間的な弱さを併せ持つ男として描かれる。

さらに西木文学の魅力である「緊迫した設定の中の男女の想い」が描きこまれている。


「ジャッカルの日」は最期のどんでん返しにいたるまで完全に設計し作りこまれた「冷徹」で「論理的」な物語だ。
理系の人に好まれる「余韻」が味わえる。

一方「冬のアゼリア」は人間的な情感が読み終わった者に訪れる「文系」のさくひんかもしれない。

いずれの作品も傑作だ。

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  • Date : 2016-05-01 (Sun)
  • Category : 書籍
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