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追悼・ジョージ・ケネディ



名優ジョージ・ケネディ氏が先月末に逝去された。

91歳とのことで大往生ではあるが、大きな足跡を残した名優の死が惜しまれる。
ジョージ・ケネディというとすぐに浮かんでくる役がいくつもある。

ポール・ニューマン主演の「暴力脱獄」でアカデミー賞の助演男優賞を受賞している。



戦争映画では私が個人的に印象深いのは「ブラスターゲット」。



こちらは戦争映画というよりサスペンス映画の色が濃かった。
パットン将軍の暗殺計画をめぐる人間模様で、ナポレオン・ソロことロバート・ヴォーンと共演していた。
ケネディはパットン将軍を好演。

70年代からは「大空港」を皮切りにして「エアポート」シリーズにて活躍。



70年代に流行したオールスターキャストの群像劇とパニック映画w組み合わせてヒットした。
「大空港」では空港に勤務する整備士(だったかな)を演じたケネディだったがその後に続く「エアポート」シリーズではパイロットn昇格(?)し、大活躍となる。



「エアポート」シリーズはどんどん設定が暴走していってつにコンコルドでミサイルから逃げるという荒唐無稽な展開になっていくが、ケネディの重厚感あふれる存在感によって救われていた。



その後、なんとなく群像劇やパニック映画の顔になっていった感はある。
70年代から80年代は本来のケネディ氏の持ち味を生かしきれない側面もあった時代だったように思われる。


「超高層プロフェッショナル」は記憶に残らないような作品だった。


「ナイル殺人事件」は群像劇に属するのだろう。それなりに面白かったが(配給元の東宝東和の宣伝が実に面白そうに見えた)、ケネディの役柄的には地味だった。

この時代には日本映画にも出演している。
代表は角川映画の「人間の証明」。



ケネディは主人公とも因縁があるニューヨーク市警のシュフタン刑事を好演。しかし、映画版「人間の証明」は原作の良さを踏みにじる展開で、原作通りであればケネディの演じた役柄は深みを持ったいい役だったが、映画版の展開だとぼろきれのように無意味に死んでいく残念な役だった。

ケネディ自身、シュフタン刑事の死に方には抵抗を感じていたといわれている。しかし当時のインタビューでも「Always my best」といっていたとおり、最高の演技をこの日本映画にも惜しみなく提供している。

さらにその後は小松左京原作、深作欣二監督の「復活の日」にも出演。



「復活の日」ではアメリカ南極観測隊の隊長を演じていたが、冷静かつ穏やかな側面から激高するシーンまで見事な演技を提供した。しかし、全体的な映画史の流れからいくと「復活の日」はむしろパニック映画に分類されてしまい、公開当時にはこのジャンルはすでに時代遅れになりつつあった(70年代後半からはSF映画の時代だった)。
そういった意味でパニック映画の顔としてケネディがイメージから脱却できずに残念だった気がする。

同様なイメージの固定化に悩んでいたと思われるハリウッド俳優が「復活の日」には多数出演している。ロバート・ヴォーンしかり、チャック・コナーズしかり、グレン・フォードしかり。

ヴォーンとはもう一本共演作がある。
「デルタ・フォース」がそれだ。



チャック・ノリスというまあ、アメリカ愛国主義をうっとうしいまでに体現する俳優のB級映画といってもいいだろう。

ヴォーンとケネディはともにこの作品にチョイ役で出演。B級映画に重みを与える意味での出演で本人たちが乗り気でないのが明らかに感じられた。

ヴォーンはまあ、座ったまま無表情でセリフを言っているだけ(まあ、この人はそれがスタイルでもあるのだが)。ケネディはといえばまあヤケクソ気味にオーバーな演技を提供している。

ヴォーンもケネディも「復活の日」ではプロフェッショナルとしていい演技を提供しているところを考えると「デルタフォース」のやる気のなさが際立つ。

ケネディは日本人のスタッフにも非常に受けがよかったようで「復活の日」のDVDの副音声のスタッフによる座談会ではその暖かい人柄が伝わる。

実はあまり有名ではないが、ケネディはもう一作日本映画に出演している。

「復讐は俺がやる」。東映Vシネマのアメリカ進出作第一作だ。

ダウンロード

菅原文太主演のまあ、アメリカのTV映画みたいな作品だった。
それなりに豪華だったが・・・ケネディの役どころは地味な地元の警察署長だった。

このころ、ケネディは決して役に恵まれていなかったわけではなかった。

コメディに新境地を切り開き、役の広さを証明したシリーズにレスリー・ニールセン主演の「裸の銃を持つ男」があげられる。



「裸の銃を持つ男」はもともとTVシリーズ「フライング・コップ(Police Squad!)」として始まった(だから映画版のタイトルには原題の「Police Squad!」の文字が入っている)。


無意味なギャグが連発してい入っているタイプの作品で、当時、日本で放送されていた志村けんと加藤茶のバラエティ番組の「加トちゃんけんちゃんご機嫌テレビ」にも明らかに影響を与えていた(ちなみに主演のニールセンは「裸の銃を持つ男」が公開プロモーションで来日した際に「加トちゃんけんちゃん~」にゲスト出演。夢の競演となった)。

TVシリーズではケネディの演じた主人王の相棒役はほかの俳優が演じていたが、映画版でケネディが不器用な相棒を見事に演じ切り代表作のひとつとなった。

「裸の銃を持つ男」は逮捕直前のOJシンプソンが出演していることでも注目作といえる。

主演のレスリー・ニールセンはこの後、同様のコメディ作品に連発して出演していた。明らかに質の落ちたコメディにも出演していったが・・・ケネディはコメディにこの後出演はしていない。

このころ、韓国映画にも出演。
金賢姫による大韓航空機爆破事件を描いた「真由美」がそれだ。



ケネディの役は小さなものでほとんど印象にも残らないのだが・・・この作品結構すごいことに特撮を担当しているが「スター・ウォーズ」のリチャード・エドランドだったりする。

ケネディの近年の出演作で地味ではあるが本来のコミカルかつ紳士的な役柄を演じた「アメリカ、家族のいる風景」をケネディ氏の傑作として最期にあげておきたい。



ヴィム・ベンダーズ監督、サム・シェパード主演の深みのある作品だ。

この作品を見ながら故人の活躍を心から偲びたい。

長年の素晴らしい活躍に敬意を抱きつつ、ご冥福をお祈りします。
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  • Date : 2016-03-20 (Sun)
  • Category : 映画
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