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追悼/テリー・プラチェット氏

英国のファンタジー作家、テリー・プラチェット氏が亡くなった。

享年66歳。

日本ではあまり有名ではないが、イギリスではハリー・ポッターを凌ぐほどの人気の国民的ファンタジー作家だ。

sir_terry_pratchett.jpg
英国はファンタジーが良く似合う。

JRR・トーキンスの「ロード・オブ・ザ・リング」そしてJKローリングの「ハリー・ポッター」。


別冊映画秘宝 ロード・オブ・ザ・リング&ホビット中つ国サーガ読本 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)別冊映画秘宝 ロード・オブ・ザ・リング&ホビット中つ国サーガ読本 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)
(2015/03/11)
旅の仲間+別冊映画秘宝編集部、荒俣宏 他

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(「ロード・オブ・ザ・リング」ファン必携の書。近年の関連本の中ではかなり面白く読めた)


ハリー・ポッターシリーズ全巻セットハリー・ポッターシリーズ全巻セット
(2008/07/23)
J. K. ローリング

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どちらも英国的な作品だ。

「ロード・オブ・ザ・リング」は壮大な物語、「ハリー・ポッター」は大人から子供まで楽しめるファンタジーだ。

しかし、プラチェットの作品は英国のもうひとつの顔である「シニカルな笑」を表現したファンタジーシリーズだ。

プラチェットの代表作はなんといってもディスクワールドシリーズ。

日本ではあまり翻訳されていないが、本国では40冊以上が出版されて人気を博している。


ディスクワールド騒動記〈1〉 (角川文庫)ディスクワールド騒動記〈1〉 (角川文庫)
(1991/05)
安田 均、テリー・プラチェット 他

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日本ではこのとおり1991年に角川から翻訳第一弾として「Colour of Magic」が「ディスクワールド騒動記1」として出版されたが、ついにシリーズ化されなかった。

日本ではハリーポッターのような人気を博さない理由は、その英国風の笑にあるのかもしれない。

ディスクワールドは異次元に存在する世界で巨大な亀の甲羅の上で4匹の象が支える平坦な世界である。
「なんのことだ??」と思った方・・・。

こんなこと。

300px-SkyOneDiscworld.png

この巨大な像の背中に支えられた平坦世界の中で展開していく「魔法とドラゴンと皮肉な笑い」に満ちた世界だ。

世界観は中世のイギリスのようでもあり、現代のようでもあったりする。
プラチェットはこのファンタジー世界、ディスクワールドの中に現実の世界をパスティーシュで描きこんでいる。

登場人物は注意深く読むと、ダヴィンチのパロディであったりする。歴史的な人物だけかと思うとコナン・ザ・バーバリアンのパロディまで登場してくる。

つまり読むものに知性が非常に要求されるのだ。注意深く読まないとなんのことだかさっぱりわからないのだが、その隠れた意味がわかると思わず笑ってしまうのだ。

日本人になかなか受けないもうひとつの理由が英国風ジョーク。
これは現地に何年住んでも日本人には無理だと思う。

私自身8年英国に住んだがプラチェットのユーモアを完全に理解しているとは言い難い。

SF文学でいえば「銀河ヒッチハイクガイド」のような笑い、と言えばいいだろうか。


銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)
(2005/09/03)
ダグラス・アダムス

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ポスター アクリルフォトスタンド入り A4 A4 パターンA 銀河ヒッチハイク ガイド 光沢プリントポスター アクリルフォトスタンド入り A4 A4 パターンA 銀河ヒッチハイク ガイド 光沢プリント
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写真フォトスタンド APOLLO

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映画版も個人的には好き。

プラチェットの作品はそれでも日本で何冊か翻訳されている。
一度試してみてほしい。

以下にその翻訳作品群を・・・。


天才ネコモーリスとその仲間たち天才ネコモーリスとその仲間たち
(2004/04)
テリー プラチェット

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刈り入れ (A Discworld Novel)刈り入れ (A Discworld Novel)
(2004/10)
テリー プラチェット

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ソウル・ミュージック (A Discworld Novel)ソウル・ミュージック (A Discworld Novel)
(2006/01)
テリー・プラチェット

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死神の館 (The Discworld novel (1))死神の館 (The Discworld novel (1))
(1997/07)
テリー・プラチェット

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どこから読んでいいのかわからないかもしれない。

実はどこから読んでもいいのだ。
その世界観(亀の甲羅と象と・・・)さえわかっていれば楽しめる。

読むに際して視覚的にその世界観がわかっているとさらにディスクワールドを楽しみやすい。

そこでおすすめがこちら。


Guards! Guards!: A Discworld Graphic NovelGuards! Guards!: A Discworld Graphic Novel
(2000/12/14)
Terry Pratchett

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漫画版だ。
英語を読むことはない。めくってみてその世界観をなんとなく掴めばいいのだ。

プラチェットの作品群はもちろん本国ではドラマ化、舞台化されている。
プラチェットのすごいのはこの舞台化に際しての姿勢だ。

「ハリーポッター」や「ロード・オブ・ザ・リング」を地方の素人劇団が舞台化して上演するなんてことはあり得ないだろう。

しかしプラチェットは自身の人気作であるディスクワールドシリーズの舞台化を英国オックスフォード郊外の田舎町、アビンドンの素人劇団に許可している。
それも一回だけではない。毎年、自身の作品から一作品ずつ舞台化することを許可しているのだ。

私も2回ほど観にいった。

上演された劇場はなんと壊れた教会をリサイクルした掘立小屋のような代物。暖房があまり効いていなくて寒くて仕方ない。
舞台のセットはお世辞にも出来がいいとはいえない。
ダンボールを使ったようなセットだった。

演技もひどかった。しかし熱気があった。観客も演者もいったいになって楽しんでいた。

こういう舞台もあるのか、と目からうろこが落ちる思いだった。

その理由は「作品への愛」だろう。

この舞台を作っている素人集団はディスクワールドをこよなく愛していた。
脇役の一人にいたるまでディスクワールドを愛してやまない人たちだった。

「仕事」として演じている人は一人もいなかった。
だから面白かったのだろう。だからプラチェットも許可しているのだろう。

こういう洒落た作品が日本にもあるといいのだが・・・。

プラチェットは晩年はアルツハイマー病に苦しめられていた。
しかし、創作意欲は衰えず、あのニール・ゲイマンと共著で作品を発表していた。

うれしいことにゲイマンとプラチェットの共作は翻訳されている。


グッド・オーメンズ〈上〉グッド・オーメンズ〈上〉
(2007/03/27)
ニール ゲイマン、テリー プラチェット 他

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英国を代表する巨星が去った。

たくさんの作品群に敬意と感謝を。

日本でももっと翻訳されることを願う。


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  • Date : 2015-03-15 (Sun)
  • Category : 書籍
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