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「スター・ウォーズ」脚本第一稿原作のコミック「ザ・スター・ウォーズ」を読む。

ジョージ・ルーカスが映画「スター・ウォーズ」製作のために執筆した脚本の第一稿を忠実に漫画化した「ザ・スター・ウォーズ」がダークホース社から発売された。

早速、取り寄せて読んでみた。

詳細は「Read more」にて。


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(2014/07/22)
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(2014/08/26)
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400px-22824.jpg
こちらポスター(拡大でどうぞ)。

コミック発売の予告編がこちら。







1977年公開(日本公開1978年)の「スター・ウォーズ」は映画に革命を起こしたと言ってもいい。しかし、その製作の過程は容易ではなかったと言われている。

最近になってその過程がいくつかの書籍で明らかにされてきたが、実はなぞのヴェールに包まれている。


メイキング・オブ・スター・ウォーズ -映画誕生の知られざる舞台裏- (ShoPro Books LUCAS BOOKS)メイキング・オブ・スター・ウォーズ -映画誕生の知られざる舞台裏- (ShoPro Books LUCAS BOOKS)
(2008/06/21)
ジョナサン・W・リンズナー

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(公式本なので・・・)

その理由は「スター・ウォーズ」の予想外の大ヒットにある。
「スター・ウォーズ」はルーカスの期待を大きく上回るメガヒット作品になり、まさに社会現象ともいえるブームを引き起こした。


スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望 ポスター Star Wars A New Hope (One Sheet)スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望 ポスター Star Wars A New Hope (One Sheet)
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爆発的ヒットによってルーカスは「スター・ウォーズ」が全9作で構成される壮大な物語であることを発表。
しかも全9作の計画は映画の企画段階から決めていたことだと発表した。

しかし、これはあまりにも大げさな言い方だった。
「スター・ウォーズ」は製作時には明らかに一作で完結する形になっていた。

もちろん続編などは想定されていなかった。

これは後に当時の製作スタッフの証言やルーカス本人の製作時または公開直後のインタビューによって明らかなことだ。


ルーカス帝国の興亡―『スター・ウォーズ』知られざる真実ルーカス帝国の興亡―『スター・ウォーズ』知られざる真実
(1998/05)
ゲリー ジェンキンズ

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(こちらは当時の製作過程をかなり突っ込んだ形で描いたノンフィクションの本。翻訳は野田昌宏。公式本ではないので内容がリアルだ。主にゲイリー・カーツ(「スター・ウォーズ」の製作担当。「帝国の逆襲」の後、ルーカスのもとを離れた)の証言で構成されている)


The Secret History of Star WarsThe Secret History of Star Wars
(2008/11/18)
Michael Kaminski

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(映画研究家の考察の中ではこの本が一番すばらしい。「スター・ウォーズ」のあらゆる資料を考察し、スター・ウォーズ製作の舞台裏を暴いた衝撃の本。英語版しかないがファンなら辞書を片手にでも読むべきだ!!オススメ!!!!)

たとえばアラン・ディーン・フォスターというSF作家がいる。
この作家はルーカス執筆とされるノベライズ版「スター・ウォーズ」においてルーカスのゴーストライターをした作家だ。


スター・ウォーズ―ルーク・スカイウォーカーの冒険より (角川文庫 赤 723-1)スター・ウォーズ―ルーク・スカイウォーカーの冒険より (角川文庫 赤 723-1)
(1978/05)
ジョージ・ルーカス

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(こちら公開当時の野田昌宏翻訳版の小説「スター・ウォーズ」・・・何度も読んだもんだ)

フォスターはのちに口を閉ざしてしまうのだが、「スター・ウォーズ」のノベライズにあたって多くの「スター・ウォーズ」の初期設定資料や初期の脚本を読んでおり、かつて「スター・ウォーズ」にはもともと続編が想定されていなかったことを証言したいた。

フォスターが「スター・ウォーズ」公開直後に発表したスピンオフ小説に「Splinter of the minds eye(邦題「侵略の惑星」)」がある。


Splinter of the Mind's EyeSplinter of the Mind's Eye
(1978/05)
Alan Dean Foster

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Star Wars: Splinter of the Mind's Eye (Dark Horse Collection)Star Wars: Splinter of the Mind's Eye (Dark Horse Collection)
(1996/12/10)
Terry Austin

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(コミック化もされている)


侵略の惑星 (1978年)侵略の惑星 (1978年)
(1978/07)
アラン・ディーン・フォスター

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(こちら邦訳)

この小説は実は「スター・ウォーズ」の製作中にルーカスと製作のゲーリー・カーツが「もし『スター・ウォーズ』が続編を作れるくらいのヒットになった場合に低予算で製作できる続編案を考えておこう」という考えの中で作った物語がベースになっている。

さて、ルーカスはその後、「帝国の逆襲」「ジェダイの復讐(帰還)」さらには新三部作を製作。
その中で「スター・ウォーズ」製作過程を美化して語ることが増えてきた。

最初から全9作の予定だった、というのは今までも言っていたが、ダース・ヴェイダーがルークの父であることや、レイアとルークが双子であることは最初から決まっていたとまえ証言するようになってしまった。

これは明らかに事実と異なっていた。
熱烈な「スター・ウォーズ」のファンは抵抗を感じるかもしれないが「スター・ウォーズ」の第一作の製作中(撮影中)にいたってヴェイダーは主人公ルークの父として設定はされていなかった。このことが決まったのは「帝国の逆襲」の製作準備過程の中だった。


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(「帝国の逆襲」はもともとリー・ブラケットが脚本を担当。ルーカスは気に入らなかったとのことでこの脚本は長らく目に触れることはなかったが・・・最近ようやく読む機会があった。いずれこのブログでその感想を・・・)

しかし、ルーカスは嘘を言っているわけではない。

確かに1977年に公開された「スター・ウォーズ」はもっと壮大な物語の一部なのだ。
実は1975年頃の段階で、ルーカスは原始的な「スター・ウォーズ」の物語を作っているのだが、この時、後に「ルークとレイアの双子関係」や「ヴェイダーとルークの親子関係」へと発展する非常にプリミティブなアイデアを考えている。

その根拠となるのが、今回出版されたコミック「ザ・スター・ウォーズ」の原作である「スター・ウォーズ」の脚本第一稿だ。

この第一稿はずいぶん前からネット上では見れる状態になっていた。

私も90年代の後半にはこの脚本を読んではいた。

しかしまあ、非常にわかりにくい難解な代物だという印象しかなかった。複雑な物語、多すぎる登場人物、細かすぎる物語の背景、感情移入できない主人公たち・・・。

しかし、そこにはたしかにあの「スター・ウォーズ」に発展するエッセンスが入っていた。

もともとルーカスは黒沢明の「隠し砦の三悪人」の宇宙版を目指して「スター・ウォーズ」の物語を作ったとされている。


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(2013/08/02)
三船敏郎、上原美佐 他

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これもルーカス信者には受け入れがたい事実かもしれないが、ルーカスが1973年に執筆した「スター・ウォーズ」の企画書に記載された「あらすじ」は「隠し砦の三悪人」の完全なパクリだった。

その証明としてこちらがルーカスの企画書の「スター・ウォーズ」のあらすじ。

It is the thirty-third century, a period of civil wars in the galaxy. A rebel princess, with her
family, her retainers, and the clan treasure, is being pursued. If they can cross territory
controlled by Empire and reach a friendly planet, they will be saved. The Sovereighn
knows this, and posts a reward for the capture of the princess.
She is being guarded by the one of the generals (Luke Skywalker) and it is he who leads
her on the long and dangerous journaey that follows. They take along with them two
hindred ponds of the greatly treasured “aura spice”, and also two imperial beaurocrats, whom
the general has captured.


そして、こちらが当時、アメリカであった唯一といってもいい黒沢明に関する英文書籍ドナルド・リチー著「The Films of Akira Kurosawa」に紹介されている「隠し砦の三悪人」のあらすじ。

It is the sixteenth century, a period of civil wars. A princess, with her family, her retainers,
and the clan treasure is being persued. If they can cross enemy territory and reach a friendly
province they will be saved. The enemy knows this and posts a reward for the capture of
the princess.
She is being guarded by one of her generals and it is he who leads her on the long and
dangerous journaey that follows. They take along with them the sixteen hundred pounds of
gold and also two farmers whom general has captured.


ほとんど丸写しなのは明らかだ。


The Films of Akira KurosawaThe Films of Akira Kurosawa
(1999/01)
Donald Richie、Joan Mellen 他

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(現在入手可能なのはこちらの増補改訂版)


誤解してほしくないのは別にルーカスを責めているのではない。完全なオリジナルなんてのは世の中には存在しない。過去に存在した作品をいかに独自の作品として昇華させていくか、がアーティストの真の姿であり才能だ。
ルーカスは「隠し砦の三悪人」という過去の作品を自らの才能で見事な別作品に昇華したのだ。

さて、今回の「ザ・スター・ウォーズ」、読めばわかるが、第一稿の複雑な「スター・ウォーズ」の物語を見事にコミック化している。やはり文章で読んでいた時より格段にインパクトは強い。

しかも、コミックにするに当たって「スター・ウォーズ」の初期設定資料やポートフォリオが使われているため「スター・ウォーズ」のパラレルワールドを味わっているような楽しさもある。


Star Wars Storyboards: The Original TrilogyStar Wars Storyboards: The Original Trilogy
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初期設定の一部はこちらお絵コンテ集でも見れる。


Star Wars Art: Concept (Star Wars Art Series)Star Wars Art: Concept (Star Wars Art Series)
(2013/10/15)
Lucasfilm LTD

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(こちらに初期設定はいっぱい収録されている)

ただ、やはり物語は複雑で正直言ってしまうと、つまらない。

しかし、資料的価値は高い。

そこには映画「スター・ウォーズ」の原始的な姿がある。

デス・スターへの小型戦闘艇の攻撃(物語の前半に位置している)、隕石群の中の追跡劇、森の惑星での戦い、姫による叙勲、「スター・ウォーズ」「帝国の逆襲」「ジェダイの復讐(帰還)」につながる全ての要素がある。

しかし、設定は大きく違う部分もある。
ハン・ソロは緑色の化け物だし、ダース・ヴェイダー以外にヴァロラム卿が登場。妙な双子の子供たち、人間の言葉を喋るR2-D2などなど。

さらに、いかにルーカスが「隠し砦の三悪人」に影響を受けていたかが視覚に訴える形でわかるという面白さもある。

やはり物語の設定は「隠し砦の三悪人」そのままだ。

「隠し砦の三悪人」は戦に敗れた秋月家の姫を救うため、侍大将の真壁六郎太が百姓の太平と又七を率いて敵陣を突破する物語だ。そして「ザ・スター・ウォーズ」では帝国によって侵略されたアクイリス星のレイア姫を救うためスカイウォーカー将軍たちが帝国の敵陣を突破していく物語だ。

「隠し砦の三悪人」がチャンバラで戦っている影響を受けてか、「ザ・スター・ウォーズ」ではストーム・トルーパーに至る全ての兵隊がライトサーベルで戦う。

「ザ・スター・ウォーズ」の物語の後半では帝国の前線基地への切り込み描かれるが、これは明らかに「ジェダイの復讐」で反乱軍が帝国軍の防御シールド発生基地に攻撃を仕掛けるプロットの原型になっている。と同時に「隠し砦の三悪人」におけるクライマックスの関所の突破に影響を受けていることが明らかだ。

また「隠し砦の三悪人」では敵方の田所兵衛が「裏切りゴメン!」の名台詞と共に、主人公たちの味方につくが、「ザ・スター・ウォーズ」でも突然、帝国側のヴァロラム卿が「裏切りゴメン!」とばかりに主人公たちの味方に寝返ってしまう(どうもその理由が何回読んでもとくわからないのだが・・・)。

しかし、この「寝返り」のプロットはのちに「ジェダイの復讐」でダース・ヴェイダーがルーク側に寝返って皇帝を倒すプロットの原型と考えることも可能だ。ということはヴェイダーはあの田所兵衛がもとになっていたのか、ということになる。

「隠し砦の三悪人」は最初の1977年公開の「スター・ウォーズ」に影響を受けていたとは定説のように言われているが、こうしてみると旧三部作すべてに影響を与えていたのだ。


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  • Date : 2014-09-21 (Sun)
  • Category : 映画
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