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「インテリジェンス・武器なき戦争」

ちょっと前に出た本だが「インテリジェンス・武器なき戦争」を紹介したい。

いつも言っているが、一冊の本を読んだだけで作者に迎合してその情報を鵜呑みにすることをしてはいけない。
しかし、深い勉強をするきっかけになる本がある。つまり、「この本ではこう言っている。だから同じ分野のほかの本も読もう」と思わせる本がある。

「インテリジェンス・武器なき情報戦争」は間違いなくそういった本であり、ここから情報戦略や外交についての勉強を始めるきっかけになる本として推薦したい。


インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)
(2006/11)
手嶋 龍一、佐藤 優 他

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この本は佐藤優と手嶋龍一(二人の経歴はここには書かない。ご存じない方はウィキペディア等で調べていただきたい)の二人の対話形式で行われている。
対話形式であるので非常に読みやすい。ただ、そこに二人がお互いを尊重し合って「褒めあって」しまっているのが多少気になる。しかし、それ以上に述べられている情報は面白い。

大筋で「外交」を行う上で、情報を収集して、それをきちんと判断することの重要性が説かれる。

これはどんな仕事の人にも役に立つに違いない。
また、一般教養として「メディアに出てこない世界情勢の舞台裏」について考えるきっかけ(情報の見方)を示唆してくれる。

この本を読んで整理すると、この本の面白さはポイントは3点に絞られる。

1. 情報を正確に読み解くことの重要さを示している点
2. 得た情報を適切に利用することの重要さを示している点
3. 歴史上の情報戦の失敗例を示している点


まず第一点、つまり「情報を正確に読み解く点」について、これは「自分で情報を得ようよ努力する」ということになるのだろう。

日本のメディアは信じられない。

そんな状況の中で、日本において正確な情報を得る努力をしなければいけない、ということをこの本は痛感させてくれる。

つぎに「情報を適切に利用すること」については大変勉強になった。

日本では「全力を尽くして、それで失敗しても仕方がない」という風潮がある。
しかし、情報戦ではそうはいかない。
どの世界でも同じだ。社会で働く者にとって、どんな仕事であれ自分の努力で得た情報を有効に活用できなければ出世、ひいては家族の幸せにだってかかわる。「全力でがんばったから」と言って納得しているのは「敗者の論理」だ。

ところが「敗者の美学」みたいなものが日本にはある。

ベストセラーになった「クライマーズ・ハイ」などはその例だ。


クライマーズ・ハイ (文春文庫)クライマーズ・ハイ (文春文庫)
(2006/06)
横山 秀夫

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日航機墜落の原因について地方新聞の記者が奮闘する物語。著者の経歴を見る限りのモデルとなった地方新聞とは群馬県の上毛新聞。結局、墜落原因について情報を分析して主人公は核心的な情報を得るのだが、大手新聞に出し抜かれる。

「クライマーズハイ」はこのことに「美学」というようなものを与えて主人公の個人生活のバックグラウンドを加えて感動を誘う。

読み物としては面白い。もちろん読む価値がある。

しかし、これを情報戦と見た場合には「敗者」ということになる。
情報を正確に分析できたのにその情報の「利用法」を誤ったことになる。

日本人が陥りがちな「敗者の美学」を見直し、現代社会を生き抜く「目覚め」を「インテリジェンス 武器なき戦争」は与えてくれる。

さらに最後に歴史に学ぶ、ということだ。

優秀な情報収集能力を持つ者がいても、それを利用する立場の者がバカだとどうにもならない。
この本ではソ連の二重スパイのゾルゲなど歴史上の人間から読み解いていく。

特に太平洋戦争末期にソ連の対日参戦を独自の情報網からキャッチして日本に打電した小野寺信に関する記載は勉強になる。この重要情報は日本の軍上層部に「都合の悪い情報」として握りつぶされた。



「情報」の重要性、そしてそれを利用することの重要性について深く考えるきっかけを与えられた。



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  • Date : 2012-08-04 (Sat)
  • Category : 書籍
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