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デイヴィッド・リンチ、「スター・ウォーズ」の監督オファーについて語る

「イレイザーヘッド」、「ブルーベルベット」、「マルホランド・ドライブ」の監督として有名な奇才デイヴィッド・リンチ。
彼が「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐」の監督をジョージ・ルーカスからオファーされていたのは有名な話だ。
いままでにも散発的にそのことについてリンチが語ったことはあった。しかし、今回Hudson Unions Society における講演会で詳細に語ったようだ。

Lynch on LynchLynch on Lynch
(2005/03/16)
Chris RodleyDavid Lynch

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以前、「Lynch on Lynch」で語った際には、ルーカスから監督のオファーがあり、とても興味深い要素はあったけど「スター・ウォーズはジョージの映画であり、ジョージが監督すべきだと考えた」と述べるにとどまっていた。

しかし、今回の講演会ではもう少し当時の状況を細かく語っている。
それによると、まずオファーがあったとき、リンチは「スター・ウォーズには全く興味がなかった(had no interest next to zero)」だったが、ルーカスと自分には共通点があると思い尊敬はしていたので会ってみることにしたそうだ。ちなみにその共通点とは「自分の好きなことをしている」ということだそうだ。しかし、リンチは「ルーカスも自分も好きなことをしているけど、大きな違いはルーカスの『好きなこと」は莫大な富をもたらすことだ」とユーモアを交えて語っている。
そして、いざルーカスフィルムに行くと厳重の警備チェックの末、ようやくルーカスに会うことができたそうだ。少し「ジェダイの復讐」について話を聞いたところ「軽く頭が痛くなってきた」そうだ。その後「見せたいものがある」と言われて階上に連れて行かれるとそこには「ウーキー(イウォークの間違いだと思われる)」があった。その段階で「ますます頭が痛くなった」そうだ。
その後、ルーカスの運転するフェラーリに乗ってレストランで食事をしたそうだ。リンチは「野菜が嫌いってわけじゃないけど・・・」と断ったうえで「そのレストランはすべてのメニューがサラダしかなかった。もうすでに頭痛は片頭痛になってきていて『家に帰りたい』と考えるようになってきていた。がまんできなくなって公衆電話からエージェントに電話して『この仕事は絶対に引き受けないぞ!』と訴えた」と回想している。

さて、ルーカスの誘いを断ったリンチはその後「デューン・砂の惑星」というSF映画を撮影し大失敗をしている。

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一部のSF映画ファンはリンチが「スター・ウォーズ」のオファーを断って「デューン」を監督したことを「史上最大のバカな選択」と嘲笑っているが、果たしてそうだろうか?

リンチは現在でも「デューン」について「最終編集権を持っていなかったことが誤りだった」と訴えている(このことは近年リンチが執筆したエッセイ集「Catching the Big Fish」に記載されている)。

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リンチが最初に編集した「デューン」は5時間以上にも及んでいたという。もちろん現実問題として5時間のSF映画を封切るわけにはいかないので、それは問題だったのだろう。
しかし、「デューン」は黒澤明にとっての「白痴」(映画会社によって大幅に短縮されて公開された。「そんなに映画を切りたいならフィルムを縦に切れ」と黒澤明が言い放ったことはあまりにも有名)に相当する作品なのではないか、とも思われる。たとえリンチの不本意な形で編集されていても、そこにはリンチのテイストがいっぱいなのだ。
しかし「デューン」の公開時に再編集を行ったプロデューサーのディノ・デ・ラウレンティス(と娘のラファエロ・ラウレンティス)は決してリンチを軽んじたわけではないようだ。ラウレンティスは無数の監督と組んで多くのヒット作を生み出している。(「フラッシュ・ゴードン」、「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」、「ハンニバル」、「U-571])しかし、公認の伝記本である「DINO」の中で「ほとんどの監督は商業監督だった。リンチはその中で数少ない芸術家の映画監督だった」と述べている。実際、「デューン」のあと、ラウレンティスのプロデュースによりリンチは名作「ブルーベルベット」を監督し(このときは最終編集権はリンチにあった)映画監督としての名声を不動のものとした。

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さて、そんなリンチの傑作のひとつに「マルホランド・ドライブ」がある。

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この作品、もともとはテレビドラマとして製作されたが、テレビ局から不評で結局一度も放送されることなくお蔵入りしそうになった。のちにフランスの映画会社の出資により新たなシーンを撮り足して劇場映画として生まれ変わったといういきさつがある。
しかし、ファンの間では、この一度も日の目をみなかったテレビドラマ版の「マルホランド・ドライブ」が評判になっており、「見てみたい」と思っているファンも少なくないそうだ。

実はひょんなことから私はこの「マルホランド・ドライブ」のテレビドラマ・パイロット版のDVDを手に入れてしまった。まったく期待していない形で入手したので、最初は偽物かとも思った。しかし、インターネット等に流れている情報と照らし合わせてみるとどうも本物らしい。DVDのディスクには通し番号が記されている。どういった経緯で流出したのか全くわからない。

いずれ、このテレビ版「マルホランド・ドライブ」についても書きたいと思っているが、今日はこのあたりで・・・。


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  • Date : 2010-11-07 (Sun)
  • Category : 未分類
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