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日本の小説の海外翻訳事情

日本の小説が英訳されて日本の本屋で売られていることがよくある。

これを見て「日本の小説も海外で人気があるんだなあ」と思うのはちょっと違うことが多い。

といのは、多くの英訳小説というのは日本の出版社が刊行していることが多い。つまり、もともと日本市場を目的に作られた英訳なのだ。

では、日本の小説はどの程度(そして、どういう状態で)欧米の市場に出回っているのだろうか?
今回はそのあたりを考察してみたい。


対訳 サザエさん〈1〉【講談社英語文庫】対訳 サザエさん〈1〉【講談社英語文庫】
(2003/09/05)
長谷川 町子

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(たとえば「サザエさん」は日本を代表する漫画だが、この英語版が欧米市場に出回ることはまずない)
漫画の場合、欧米市場においても大ヒットを飛ばすものも少なくない。

そもそも、日本の漫画が欧米で広く受け入れられるきっかけになったのは大友克洋の「アキラ」だ。


Akira Book 1 (Akira (Dark Horse))Akira Book 1 (Akira (Dark Horse))
(2000/12/13)
Katsuhiro Otomo

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(「アキラ」の英語版はアメリカの有名コミック出版社のダーク・ホース社から出版されている)

現在では多くの漫画が英語に翻訳されて欧米の本屋に並んでいる。


Crayon Shin-chan 07Crayon Shin-chan 07
(2003/06)
Yoshito Usui

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(意外なところで「クレヨンしんちゃん」も英訳さてている。これは実際に欧米の本屋でも購入可能だ。ただ、「クレヨンしんちゃん」の場合、日本語特有のギャグが多いためか、英訳は極めて難しいようで、英訳によってわけのわからないギャグになってしまっている部分もある。ちなみにアニメもアメリカでは「日本のサウスパーク」と言われて結構ウケていたりする)

漫画は欧米で広く受け入れられているが、小説はというと難しい。

古いところでは小松左京の「日本沈没」は世界各国でヒットした。


Death of the DragonDeath of the Dragon
(1978/05/06)
Sakyo Komatsu

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(これは非常に珍しいイギリスで刊行された「日本沈没」。題名は「Japan Sinks」は副題であり、メインの題名は「Death of the Dragon」となっている。これはオリジナルの「日本沈没」の最終章「竜の死」がなぜかメインの題名にされてしまっているのだ。ちなみにソ連で刊行されたロシア語版も「竜の死」が題名になっているものがある)

小松左京作品はこのほかにも「復活の日」もドイツ語訳されている。

ただ、「日本沈没」も「復活の日」も両方共完全訳ではなく抄訳になってしまっている。

変わり種では日本では小説化されていないのに、イギリスでイギリス人作家の手で小説になった日本映画がある。
佐藤純彌監督の「新幹線大爆破」がそれだ。


Bullet TrainBullet Train
(1981/07/10)
Joseph Rance、Arei Kato 他

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(こちらは英語版「新幹線大爆破」。この映画はフランスでは大ヒットした)


新幹線大爆破 (論創海外ミステリ)新幹線大爆破 (論創海外ミステリ)
(2010/07)
ジョゼフ ランス、加藤 阿礼 他

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(この英語版「新幹線大爆破」の小説は近年になって日本語訳が刊行されたので、興味のある方はどうぞ)


新幹線大爆破 海外版 [DVD]新幹線大爆破 海外版 [DVD]
(2005/12/09)
高倉健、千葉真一 他

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(ちなみに映画の海外版も日本では発売されている。フランス版はフランス公開で大ヒットしたときの再編集版が収録されている。フランスでは「Super Express 109」のタイトル。もうひとつ、このDVDにはアメリカ版も収録されている(題名は「Bullet Train」)。しかし、アメリカでは劇場公開はされておらず、ビデオ発売されたにとどまっていたようだ)

そんな中、最近になって海外でも日本の小説が英訳販売され、ヒットする作品も出てきているようだ。

90年代の初期、バブル経済の頃、夏樹静子の作品が英訳されたことがあった。


Portal of the WindPortal of the Wind
(1990/06/13)
Shizuko Natsuki

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(どちらかというと夏樹静子の作品は軽い読み物という感じでアメリカで受けたような感がある)

最近になってのヒットについては、まずは栗本薫の「グイン・サーガ」。


The Guin Saga: Book One: The Leopard MaskThe Guin Saga: Book One: The Leopard Mask
(2007/12/11)
Kaoru Kurimoto

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(日本ではほとんど「南総里見八犬伝」なみに長い大河小説になっているが・・・・欧米ではマニアを中心にヒットしている)

さらに爆発的ヒットをしたのが桐野夏生。「アウト」はイギリスで大ヒットした。


Out: A Novel (Vintage International)Out: A Novel (Vintage International)
(2005/01/04)
Natsuo Kirino

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(これは海外でも大ヒット。桐野ファンがイギリスを中心に多数生まれた)

個人的には桐野作品は「アウト」以上の傑作は東電OL殺人事件に題材をとった「グロテスク」だと思う。

「アウト」が海外でヒットしたことを受けて「グロテスク」も英訳された。


Grotesque. Natsuo KirinoGrotesque. Natsuo Kirino
(2008/02)
Natsuo Kirino

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ところが、これが欧米(特にイギリスで)評価が低い。しかし、それは作品に問題があるからではないのだ。
それは「グロテスク」がアメリカの出版社の意図により検閲されて部分的に削除されたからだ。

ネタバレにはならないと思うから書いてしまうが、「グロテスク」の重要なプロットのひとつに少年売春がある。
実はこの少年売春のプロットが「アメリカの道徳にそぐわない」との理由で刊行される際にバッサリと切り捨てられたのだ。
これにはイギリスの読者から強い反発があった(「また、アメリカの勝手か?」という感じでイギリスでは非難された)。イギリスでは完全訳の刊行が期待されたのだが、結局はアメリカ検閲版が刊行されて失望が走った。

「グロテスク」を読んだ人はわかると思うが、「グロテスク」の中には少年売春以外にも多くの「不道徳的」な内容が記されている。アメリカの価値観に合わせて「少年売春」だけは受け入れられない、というのは滑稽で、違う文化と付き合うことの難しさが伝わってくる。

しかし、欧米で日本文学の翻訳は採算が取れるかどうか、という意味において実際の出版にこぎつけるのは難しいことなのだろう。

しかし、時代は変わった。アメリカではアマゾンが電子書籍出版の門戸を大きく開放したために出版へのハードルは低くなった。

手前の宣伝になってしまうが、MARIBUはこのチャンスを逃さず、日本文学をハイクオリティで英訳し電子書籍化によって出版することを始めた。
まずは夢野久作原作の短編「瓶詰地獄」の完全ハイクオリティ英訳(日英合同翻訳チームを組織した)を行い、アマゾンでの販売を開始し、日本の読者にもMARIBUを通じて提供を開始した。

興味のある方は是非、挑戦してみてください。

Bottled hell

海外向け読者を対象としたCM動画の公開も開始しています。


アマゾン・アメリカ販売ページはこちら

日本の読者の皆さんには通常とおりDLマーケットにてこちらから購入いただけます。DLマーケット販売版は日本語の原作も併せて収録しています。英国人によるハイクオリティな英語翻訳なので英語の勉強にも最適です。お見逃しなく。

MARIBUは日本最大のデジタルコンテンツ販売のDLマーケットに委託して電子書籍を販売しています。
安心してお買い物ください。

また、MARIBUでは多数の電子書籍を扱っています。
是非、一度お試しください。

MARIBUサイトはこちらから。

皆さんのお越しをお待ちしています。
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  • Date : 2011-09-06 (Tue)
  • Category : 書籍
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