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「トワイライト・ゾーン」のロッド・サーリングの伝記映画が製作準備に。

「トワイライト・ゾーン」はアメリカで1959年から5年間にわたって放送された伝説的番組だ。
日本では1960年から「未知の世界」や「ミステリー・ゾーン」などの題名で放送されてきた。
80年代にはスピルバーグ製作総指揮で映画化もされている。

さて、この番組を制作したのがロッド・サーリングだ。
番組の冒頭にサーリング自身が登場し、解説を行うというスタイルは日本でも人気の「世にも奇妙な物語」でタモリが行うナレーションでも踏襲されている。

そんなサーリングの伝記映画の製作が企画されているそうだ。現在スタンレー・ワイズナーの手で脚本執筆の真っ最中だそうだ。


ミステリーゾーン(1) Twilight Zone [DVD]ミステリーゾーン(1) Twilight Zone [DVD]
(2001/01/20)
ロバート・レッドフォード、アート・カーネイ 他

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「トワイライト・ゾーン」が日本にあたえた影響も「世にも奇妙な物語」だけでなく円谷プロ製作の「怪奇大作戦」にも大きな影響を与えていたとされている。



DVD 怪奇大作戦 Vol.6DVD 怪奇大作戦 Vol.6
(2004/04/23)
特撮(映像)、岸田森 他

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(「怪奇大作戦」の中で個人的にお気に入りなのは、この第6巻に収録された「京都、買います」だ。監督は実相寺昭雄が担当している。シリーズ中ではかなり異色なエピソードだ)


「トワイライト・ゾーン」というテレビ番組のすごさは、原作の提供者から監督、俳優にいたるまで後のハリウッド映画界やSF文学界を支える一流の人材で製作されていることだ。

原作を提供したのはリチャード・マシスンやレイ・ブラッドベリー。監督にはリチャード・ドナー(「リーサル・ウェポン」、「スーパーマン」)が名を連ね、俳優はロバート・レッドフォードやウィリアム・シャトナーなどが含まれている。

日本では小説の翻訳が出版されている。


ミステリーゾーン (文春文庫 (275‐23))ミステリーゾーン (文春文庫 (275‐23))
(1983/10)
ロッド・サーリング

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(この「ミステリー・ゾーン」の翻訳シリーズは秀逸だ。一流のSF作家たちの短編がまとめられている形になるので、SF小説に初挑戦する人にはちょうどよいアンソロジーといえる)


サーリングはアメリカでは伝説的な存在で多くの研究本が出版されている。


The Twilight Zone CompanionThe Twilight Zone Companion
(1992/12)
Marc Scott Zicree

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(これは「トワイライト・ゾーン」の研究本としては必須の本。全エピソードの細かい検討が行われている)

しかし、サーリングの伝記本というのはあまり出ていない。というのもサーリングの死後、妻がサーリング関連の本の出版に制限をかけていたから、とされている。


Rod Sterling and the Twilight ZoneRod Sterling and the Twilight Zone
(2011/12/16)
Douglas Brode、Carole Kramer Serling 他

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(この伝記は非常に浅い。表面をなぞった程度で、むしろ「トワイライト・ゾーン」のエピソードガイドのような代物だ)


Serling: The Rise and Twilight of Tv's Last Angry ManSerling: The Rise and Twilight of Tv's Last Angry Man
(2011/08)
Gordon F. Sander、Ron Simon 他

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(すごいのはこちら。サーリングの妻とけんかしてまで書き上げた伝記。最近になって再刊されたのでこの機会に読むことをすすめる・・・・再刊前にエライ高い金額を払って泣く泣く初版を入手した私の立場としては複雑だが)

サーリングの人生からその作品を考えることは非常に興味深い。

個人的に興味があるのはサーリングの戦争体験がその後の作品に与えた影響だ。

サーリングは第二次大戦の末期にフィリピン戦線で日本と戦ったアメリカ軍の中にいた。
サーリングは壮絶な戦闘で知られる「マニラの戦い」に参加していた一人だ。

当時、レイテ沖海戦で敗北を喫した日本軍は窮地に立たされていた。山下奉文大将は迫る連合軍に対し、マニラから撤退を主張したといわれるが、結局はマニラ死守の方向で岩淵三次を中心とした大市街戦をとることになった。

ここで壮絶な戦いがマニラをめぐって行われ、日本軍、アメリカ軍ともに多くの犠牲が強いられた。
サーリングも数々の悲惨な体験をこの戦場でしている。
当時、アメリカ軍は解放軍として受け入れられたこともあってサーリングたちが行くと、現地人から歓迎されることも多かったが、その歓迎会の最中に攻撃を受け、多くの犠牲が目の前で生じたことをサーリングは生々しく記憶しており、戦後も忘れられなかったようだ。

サーリングのいた部隊の生還率は50パーセント。死者は400人にのぼった。サーリングは戦後もこのときの経験に悩まされ、悪夢やフラッシュバックに苦しんでいたとされている。

しかし、ここまでなら当時の日本兵だって同じだったろうし、非常につらいことではあるだろうが、そう珍しいことでもなかったのかもしれない。

しかし、サーリングは少し違う。これだけ日本軍に悩まされたサーリングがその後の作品などで見せた戦争観がちょっと不思議なのだ。

サーリングは戦後、日本に原爆が落とされたことを知ってショックを受け、原水爆禁止運動を展開している。さらに「トワイライト・ソーン」の中で自分の南方戦線の体験に基づいたエピソード「Quality of Mercy」を製作しているのだが、このエピソードがサーリングが所属していたアメリカ軍からの視点ではなく、日本軍側の視点から描かれていることだ。日本人の表現にステレオタイプ的なものがあるものの、アメリカ軍にいたサーリングが日本軍の視点で描く、ということは当時のTV番組としては意外なものだった。

正確には日本軍を追い詰めるアメリカ軍の兵士の一人が気づくと日本軍になっている自分に気づき、日本軍の立場からアメリカ軍の攻撃を感じることになる、という物語なのだが、「日本=ワルモノ」という考えで固まっていても不思議ではないサーリングがこういった話をつくったのはどういった心の動きがあったのだろうか。興味がそそられる。

もちろん「立場を逆転させる(アメリカ兵が日本兵になる)」という展開はサーリングの得意技であり、そういった作品の一環と捉えることもできる。
ちなみにサーリングはあの「猿の惑星」の脚本にも参加している。


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(2010/10/08)
チャールトン・ヘストン、モーリス・エバンス 他

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(この一作目の「猿の惑星」の終わり方は「トワイライト・ゾーン」を強く彷彿させるが、サーリングの発案ではないようだ:ピエール・ブールの原作小説は終わり方が映画とは異なる)

日本軍と厳しい関係にあった連合軍の兵士がのちに日本についての作品を発表する、という点においては作家のジェームズ・クラベルがよくあげられる。クラベルは日本軍の捕虜になった経験があり、当初日本人全般に激しい恨みを抱いていたといわれる。

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(2007/01/24)
ジョージ・シーガル、トム・コートネイ 他

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(こちらはその捕虜時代の経験をもとにした「キング・ラット」を映画化したもの)

しかしその後、どういった心境の変化か親日的となり「将軍」「外人」など日本を舞台にした傑作を発表した。


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(2004/04/23)
リチャード・チェンバレン、ジェリー・ロンドン 他

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(「将軍は実在のウィリアム・アダムスという船乗りをモデルにした作品。80年代にリチャード・チェンバレン主演でドラマ化されたときにはアメリカで日本ブームが巻き起こった)

かつて日本と戦ったサーリングが原水爆禁止運動に参加し、日本軍の視点から見たTV作品を発表するにあたってどんな心の変化があったのか、気になるところだ。

今回のサーリングの伝記映画はぜひとも完成してほしいものだ。
今まで映画関係者の伝記映画としてはジョニー・デップ主演の「エド・ウッド」という傑作があったが、これを超えてほしい。

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(2006/01/25)
ジョニー・デップ、マーティン・ランドー 他

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そして、サーリングの従軍経験もふくめて詳細な検討がこの伝記映画をきっかけにもっと進むことを願っている。




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  • Date : 2011-07-08 (Fri)
  • Category : 映画
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